Microsoft Edgeでは"file://"を受け付けてくれません。|情シスサバイバルの教科書

"file://"を頭に付けてフォルダ名を指定すれば、エクスプローラーで目的のフォルダを開かせることができます。社内メールなどを送るときにファイルサーバに保存したフォルダをリンク送信する等、便利に使用しておりました。

しかし、Microsoft Edgeでは"file://"を受け付けてくれません。

Chromium ベースの新しい Microsoft Edge では、セキュリティ上の制限により file: プロトコルのリンクは機能しません。
この制限は Chromium における制限となりますが、新しい Microsoft Edge 側でこの制限を解除可能なオプションを提供する予定は現状ありません。
https://jpdsi.github.io/blog/internet-explorer-microsoft-edge/FileProtocol/

基本的にGooglechromeが「セキュリティ上問題がある」と判断してchromeに制限を加えたのですが、Edgeも中身はchromeなのでそれに引きずられた格好です。しかもMicrosoft側はそれに対応もしないという。

そんな事情もあり、しばらくグループウェアはIEを推奨としてきたのですが、2022年6月16日（日本時間）でInternet Explorerのサポートが終了となります。

サポート終了後はInternetExploreを立ち上げようとすると"Microsoft Edge"に勝手に切り替わるというMSさんお得意の無慈悲対応が始まります。

これは強制移行の前に何とかせねば！と思い、Edgeでfile://のリンクからエクスプローラーを開く方法を調べてみました。

ローカルファイルリンクの有効化

サードパーティー製ですが「ローカルファイルリンクの有効化」という拡張機能で対応はできるようです。

Edgeでchromeウェブストアにアクセスし、ローカルファイルリンクを検索(Edgeの「拡張機能」からではないので注意)
https://chrome.google.com/webstore/detail/enable-local-file-links/nikfmfgobenbhmocjaaboihbeocackld?hl=ja
「ローカルファイルリンク有効化」をクリック
[拡張機能の追加]というボタンをクリック
これで、ローカルファイルリンクが有効化されます。

これにより、確かに表示はされるようになりましたがエクスプローラーは起動せず、画像の通りブラウザ内でファイルインデックスが表示される状態です。

ファイルをコピーして使用する分にはこれでも用が足りますが、目的のファイルを共有してアップデートしていくタイプのファイルはこの方法が使えません。

グループポリシーの設定

何としてもエクスプローラーで開きたい！とした場合はグループポリシーでの設定になるようです。

2021/11/18 追記: 2021/10/21 にリリースされたバージョン 95 にて、”ローカルイントラネット” ゾーン、かつ HTTPS のサイトに限って、file:// のリンク押下した場合に、リンクの指定対象ファイル (もしくは対象フォルダ) の一階層上のフォルダ (親フォルダ) をエクスプローラーで開くことを可能とする IntranetFileLinksEnabled ポリシーをリリースしました。セキュリティ上の観点から、ファイルを直接開くわけではなく一階層上のフォルダを開く動作となっています。予めご了承ください。
https://jpdsi.github.io/blog/internet-explorer-microsoft-edge/FileProtocol/

「なるようです」という表現ですが、うちの環境ではグループポリシーをガッチリ上の組織に握られているのでアクセス権限が無いため試すことはできませんでした。うちでは恐らくローカルポリシーをいじってMSさんが推奨しないセキュリティレベルにすることになるので許可は下りないでしょう。
もし、グループポリシーを管理できる立場で、リスクを受容できる環境にあるなら試してみてください。

あとはAjaxを使って開くとか方法や、起動オプションで「–allow-file-access-from-files」を付加するという方法が紹介されていますが、この方法はローカルファイルへのアクセスを可能にするおまじないなので、エクスプローラーを開くという趣旨から外れます。