B'zの「LovePhantom」をライブでやりたい!が。。。
最近はB'zのコピーバンドでドラムを担当しています。
B'zをライブ演奏となるとどうしてもラインナップに登るのはギターでゴリ押すRockナンバーが多くなります。
けど、やはりB'zをやるなら代表曲、売れた曲もやりたいよね、となると、バンドマンに立ちはだかる曲がこれ。
LovePhamtom / B'z
90年代のB'z代表曲ですね。あまりB'zに詳しくない人でもこの曲は知ってる、という人も多いです。
実は売り上げ自体は「愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない」の方が上なんですが。
さて、この曲といえば1分超にわたるフルオーケストラと打ち込みによるデジタルサウンドが特徴。本家B'zもいろいろなバージョンをやってるものの、やはり素地は打ち込みにバンド演奏が乗った形なので、この音がないとどうしても仕上がりは薄くなってしまいます。再現するとしたら以下の方法が考えられますかね。
CDリッピングで本編からバンドのみ
イントロのピアノが入るところが問題になってきます。打ち込みのピアノなのでピアニストの皆様からはあれを延々と弾かされるのは根性の世界になってきて敬遠されると思います。
Aメロ手前までCDリッピング
Aメロに入ってバンドサウンドになった途端に違和感が出てしまい、どんなに後の演奏が完璧でも「やっぱなんか違う」というちょっとしたわだかまりを残す結果になると想像できます。
キーボードさんに頑張ってもらう
のが現実的な方法かと思いますが、本家の増田隆宣先生でもライブでは全部弾いてないのです。完全再現となると本家越えを狙うしかないです。モチベーションとしては燃えるシチュエーションですが。
オーケストラを雇っちゃう!
残念ながら私は婚后光子ではありませんのでその選択肢は使えません。
雇えたとしても、事前打ち合わせとか練習とか大変そうだけどね。
打ち込みに合わせて演奏する「同期演奏」
やはりアマチュアができてクオリティを上げるにはこれしかない、と私は思います。
但しハードルは高いです。思いつく限りでこんなハードルがあります。
越えるべきハードル
- 当然ながら打ち込みパートを手作りする労力
- 打ち込みを再生する機材の調達と配線
- 打ち込みと演奏がずれないようにする工夫と練習
- 他メンバーから理解を得る
- 「そもそも打ち込みをライブで流すってもうそれカラオケじゃん」という葛藤からの解放
今回はこのハードルを1個ずつクリアしていく様をご提供しようと思います。
やはりドラマー主導の同期演奏は情報が少ない。
「同期演奏」とか「バンド 打ち込み」で検索すると色々情報は出てきます。同期演奏自体は1980年頃でもプロの現場で使われてきた手法でもあり、歴史は古いです。しかし、出てくる情報はキーボディストがポンだし、シーケンサのポンだし係やPAさんが担当、という前提で説明されております。
しかし、献身的なスタッフさんがついてくれるバンドであったり、ポン出しを快く受けてくれるPAさんが担当であれば良いのですが、アマチュアバンドではちょっと難しいです。その他にも以下の点は考えておく必要があると思います。
難点
- ポンだしをしてくれる人とバンドの息が合わないと頭からスベる危険性がある
- ドラマーが最初のカウントを数え間違うと取り返しがつかない
- ドラマーが取りやすいメトロノーム音と譜割りは綿密にすり合わせておかないと演奏時にクリックを聴き失うリスクが上がる
ドラマーが主体の同期演奏のメリット
そこで、ドラマーが打ち込みを作ることでこんなメリットが享受できると思います。
メリット
- 自分が好きなクリック音と譜割りを自分のペースで納得するまで試せる
- ポンだしも自分だから出だしを見失う危険性が少ない
- 自分の打ち込みだから細部も把握しているので曲中ずれにくい
最近はV-Drumsであったりデジタルパッドであったりとドラマーもデジタルの恩恵を受けやすい時代です。是非チャレンジしてみましょう!
ドラマー主体の同期演奏、使用する機材
今回、同期演奏で使用する機材はこちらです。
サンプリングパッドと呼ばれる機材で、現行機種は「SPD-SX」です。
有名なところですと「Official髭男dism」の松浦匡希さんや、King Gnuの勢喜遊さんが使用しています。松浦さんはハイハットの左脇、よくサブスネアを置くポジション、勢喜遊さんはハイタムの辺りに置いてます。
諸先輩方には「オクタパッド」とか「お弁当箱」の方が通りが良いかと思いますが、お弁当箱との違いは何といっても「自分で録音した音を出せること」これにつきます。
そしてなによりSPD-Sをセレクトする理由は
単純でいいです。
では、SPD-Sを使った同期演奏、数回にわたって制作から実演まで解説していこうと思います!